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犬の予防について

犬フィラリア症

はじめに

犬の写真

犬糸状虫(フィラリア)症というのは蚊によって媒介される寄生虫疾患です。
成虫は肺動脈から心臓の右心系に寄生するため、うっ血性心不全、肺高血圧などの重篤な循環器障害を引き起こし、ときに致命的なダメージを宿主に及ぼします。また、続発症として肝臓や腎臓など全身に様々な異常を起こすこともありますし、重症度によっては治療困難で死に至るケースも少なくなく、さらに治療自体が危険を伴うことも多い非常に恐ろしい疾患といえます。そのため感染する前にしっかりと対策を打つ必要があります。

現在様々なタイプの予防薬があり、科学的根拠に則ったプログラムに従って投薬すればほぼ100%近く予防出来ると言われています。フィラリア症予防の場合、混合ワクチンのように注射を行う訳ではありません。
蚊に刺されて体内に入ってきた子虫を月に1度定期的に駆除し、最終寄生部位である肺動脈に感染を成立させないことで予防を行います。このために使用されるのがフィラリア予防薬と呼ばれるものです。

予防薬の種類

  1. 錠剤タイプ
    フィラリア予防だけのタイプと消化管内寄生虫を同時に駆除するタイプを用意してあります。
  2. チュアブルタイプ(ジャーキータイプ)
    お肉の味のするジャーキータイプで、そのまま食べてくれます。
    原材料が牛肉のタイプと鶏肉のタイプの2種類を用意してあります。アレルギー検査等で食事に制限がかかっているペットにも選べる様にしてあります。
  3. 皮膚滴下(スポット)タイプ
    どうしても飲み薬ができないワンちゃんにはおすすめです。
    ノミの駆除予防も同時に行えます。

投薬スケジュール(磐田周辺地域)と感染検査

生後2ヶ月齢以降の5月〜12月までの8ヶ月間。月に1回投与が必要です。
毎年予防開始前には、血液検査によって感染の有無を確認してから投薬する様にしましょう。これはフィラリアが寄生して体内にミクロフィラリアが循環している状態で不用意に予防薬を投与するとショック様の症状が現れ、場合によっては死亡するケースもあるためです。
最初に、現在の予防薬では100%近く感染を阻止できるとコメントしましたが、実際には薬忘れ、吐出、下痢等による吸収不良など様々な状況により結果的に予防薬が体内に入っていなかったということもあり得ます。
そのため、当院では安全を期する意味でも、できるだけ予防開始前の感染検査をお勧めしています。
ご理解下さい。