小動物の診察について
当院では、うさぎ・フェレット・小鳥・ハムスターの代表てきな予防や病気について紹介しています。
当院では、うさぎ・フェレット・小鳥・ハムスターの代表てきな予防や病気について紹介しています。
ウサギの場合、犬や猫の様に定期的な伝染病の予防接種というものがありません。そのため、生活環境の整備が最も重要な予防措置となります。実際にウサギの調子が悪くなって来院した際の病気のほとんどが、食餌内容の不備によるものがほとんどです。まず食生活を見直してみて下さい。
フェレットは他のエキゾチック動物と異なり予防学が進んでいます。
特に犬ジステンパーウイルスと犬フィラリア症に感染する事は有名です。また、屋外へ散歩させるとノミの寄生を受ける事もあります。またイタチ科に属する純粋な肉食動物であることを考慮して食餌や飼育環境を整えないと、様々な病気や事故を引き起こしてしまうので注意が必要です。
猫と同様に、フェレットも犬フィラリア症に感染する事が知られています。症状は、呼吸困難、腹水、咳、元気消失、食欲低下、突然死などがあります。心臓や肺動脈が小さいために、ごく少数の寄生でも重症となり死亡します。血液検査ではほとんど診断できませんが、前述の様に感染すればほとんど症状を示すため、臨床症状と超音波検査で診断します。
通常は犬のフィラリア予防薬(錠剤、ジャーキータイプ、滴下型)をそのまま利用します。磐田近郊での予防期間は、犬と同様に5~12月までの8ヶ月間になります。
フェレットは慣れると胴輪をつけて屋外に散歩に連れ出せますが、その時にノミが寄生する事があります。また同居ペットである犬や猫から感染する事もあります。フェレットの場合、犬や猫で最も良く使用されるフロントラインのスポットタイプで中毒が報告されており、適用禁忌とされているので注意が必要です。
当院では、フェレットにも安全に使用出来るノミ駆除剤を用意してありますので、ノミが付いてしまった、あるいは同居ペットでノミが付いてしまった場合はご相談下さい。
フェレットの場合、ペットショップから購入後比較的早い段階(3日以内)での健康診断が必要です。その際には、購入時に渡された書類や購入した付属品(餌やケージ、おやつなど)をできるだけ持って行く様にして下さい。
後半年サイクルで定期的な健康診断を行う事をお勧めします。
できるだけ普段の飼育環境で来院して、飼育環境についてのアドバイスが貰える様にして下さい。また、来院の際にはケージをバスタオル等で覆って、外があまり見えないようにすることも大切です。
ハムスターの場合、犬や猫の様に定期的な伝染病の予防接種というものがありませ ん。また、手軽に飼えるイメージが強いだけに結構ラフに飼われているケースも多いようです。すべての小動物に共通して言える事ですが、体の小さな動物程、食餌や飼育環境の影響を受けやすいので、まずはそれらをきちんと管理する事が最大の病気の予防と言えます。
一般的に平均寿命も2年前後と言われる様に、日々年を取って行く訳ですから、日頃の状態チェックがとても大切です。できるだけ毎日スキンシップを行い、ケージ内の世話をしながら異常がないかを確認する様にしましょう。
飼育を始めて2週間程したら特に変わった事がなくても、一度動物病院に健康診断に行くようにして下さい。検便と外観上のチェックを行います。その時には小鳥同様、できるだけ普段の飼育環境のままで連れて行き、食餌や飼育環境についてのアドバイスが貰える様にして下さい。
理想的な温度は、20~24ºC湿度は45~55%とされていますが、本来は乾燥に強い動物なので、湿った環境にならないように注意して下さい。気温が5ºC以下になると疑似冬眠に入ってしまいます。この疑似冬眠は非常に体力を消耗するので、感染症のきっかけになったり、そのまま死んでしまう場合もあります。
また、一日の温度変化が10ºC以上あると健康に害を及ぼすため、温度変化の少ない環境を整え、冬ではペットヒーター等を利用するようにしましょう。