マダニの病気(SFTS=重症熱性血小板減少症候群)
2023年03月02日お知らせ
こんにちは、オーシャン動物病院です🏥
音成です。3月から本格的な予防シーズンですね。
今回は、全国でも、残念な静岡ホットワードとなってしまったSFTSについて、です。先日、当院に入院した外猫さんで、発熱、黄疸、肝酵素の軽度上昇、PLT減少、CPKの中等度増加といった、
SFTSを疑う症例に遭遇しました。最近の診療においては新型コロナ対策を含めて基本的に手袋着用をしておりますが、
この猫さんの診察の際に、診療終了間際もあって素手の状態で診察を開始し、粘膜の黄疸をオーナーに説明する
ために口を開けたり、静脈留置の際にも素手でラインを取ったりしてしまいました。血液検査の結果から、SFTSも
疑うことになった際には、まあ〜衝撃でした。
結局、大学でのSFTS抗体検査は陰性で、動物も回復して退院しましたが、結果が出るまでの期間は感染したかも
という後悔と恐怖の日々でした(遺書の見直ししちゃいました😅)。
猫さんのオーナーも心配で毎日相談にくるし、まあ〜大変でした。SFTSは猫さんでは非常に死亡率が高く、人を含めて完全な治療法はなく死亡率も高いとされています。犬でも時に
重症化します。
この人も動物も感染するウイルスはまだまだ不明な点も多く、当院でも疫学調査や研究発表会(今月、近藤先生が
県獣医師会で発表します)でも、獣医師会や国に問題提起をしている状況です。
飼主様におかれましては、外に出るワンちゃん/猫ちゃんには、媒介動物であるマダニの予防を年間通してキチンと
おこなっていただくことが重要だと考えます。ペットのためでもあり、飼主様とそのご家族を守るために、できる予防は
確実にしてあげて下さい。
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